
この記事では
といった悩みや疑問を抱えている人に向けて、
- 水平線の引き方
- 水平線の注意点
- 水平線で値動きが反転する理由
- 誰でも引ける水平線で勝率を激変させる方法
を解説します。
本質は、水平線といえば価格が転換(もしくはモミ)やすい「価格」です。これだけです。
ただ、「トレンド相場」と「レンジ相場」では、水平線の役割が少し違います。
以下のチャートを見てください。
上記のチャートは、ドル円の5分足チャートです。上昇相場の中で発生した水平線を緑色で引いています。
図中の赤丸のように緑色の水平線に価格が近づくと、最初(図中左側)は上昇してきた価格が止まり、下落に転換していました。
しかし、青丸の箇所のように一度水平線を抜けると今度は下がってきた価格が止まり、上昇に転換しています。
このように、「トレンドが発生している」、もしくは「これから発生する」相場では水平線はサポートレジスタンスラインとして機能します。すなわち、水平線の「ロールリバーサル(役割反転)」と呼ばれる、「以前レジスタンスだったラインがサポートになる」、「サポートだったラインがレジスタンスになったり」します。
次に、トレンドが発生していない「レンジの相場」の上下限となる水平線です。
水平線が最も使いやすいパターンがレンジの上下限です。
初心者の人にもわかりやすいので、レンジが形成されたら、上下限で反転することを狙ってエントリーするのがおすすめです。
ただし、水平線で毎回、反転するわけではありません。「通貨ペア」や「どの時間軸で引ける水平線」かによって反応しやすさは異なりますが、同じ水平線は3回目までと覚えておきましょう。
一番の理由は、みんなが水平線で転換するかもしれないと考えているからです。
これが「大衆心理」と呼ばれている、トレーダーの大半の考えが一致して、価格を形成する典型パターンです。
特に、上位時間足である月足や週足で引ける水平線は意識している人が多く、価格が転換する可能性が高いです。
これは、水平線は1分足などの短期足から発生し、1分足の水平線が5分足でも引ける水平線となり、1時間の水平線になり、日足の水平線になり月足の水平線となるため、上位足の水平線は下位足の水平線にもなり、結果として見ている人が多くなるためです。
すなわち「短期足の水平線」→「長期足の水平線」となります。
みんなが見ている水平線には、指値注文や逆指値注文が集中しやすいです。
以下のチャートを見てください。
水平線の周囲では、①新規で注文したい人、②水平線で利確したい人、③損切りしたい人の注文が同じ方法を向きやすいです。
このため、みんなの指値・逆指値注文の方向(画像の場合は売り方向)が一致し、値動きが反転します。
自分がどこでエントリーしたいかだけでなく、すでにポジションを保有していたらといった仮想の状況を想定して「自分だったらどこで利確や損切をするか」を水平線と合わせて考えることが重要なことがわかります。
ここまで、水平線の概要とその背景にある大衆心理について説明してきました。ここまでの話で水平線について理解が深まったと思います。
ここからは、より実践的な話に移りたいと思います。水平線の引き方や私が水平線を極めてたどり着いた「たった1本の水平線」について紹介します。
過去にレジスタンスとサポートとして機能していた水平線は、その後も意識されやすいです。
まずは過去チャートで、ロールリバーサルが発生している「価格」を探してみてください。不思議なことにロールリバーサルが過去にあった価格に近づくと再度価格が反転することが多いです。
ただし、あまりにも昔だと意識している人が少なくなり、水平線の効力が切れてしまします。だいたい直近3か月程を目安に探してみてください。
短期足よりも長期足の水平線のほうが意識されやすいことは、説明してきました。短期足だけで見ていると水平線の効力は限定的なことが多いです。
できるだけ自分のトレードしている時間足よりも長期の時間足で意識されている水平線を探しましょう。
目安として、1分足でトレードするのであれば1時間足、5分足で4時間足、1時間足で日足を見てみると正しい水平線が引けます。
キリ番とは「キリのいい番号」のことです。例えば、ダブルオーと呼ばれる「.00」やトリプルオー「.000」が有名ですが、「.500」など注文がしやすい「わかりやすい」価格です。
わかりやすい価格であるキリ番の周辺では注文が多くなります。このため値動きが反転しやすいです。
キリ番とサポートレジスタンスラインが重なる個所は水平線として、効果抜群です。
ヒゲを無視してロウソク足の実体だけで水平線を引くことは、正しくはありません。実体とヒゲを区別しているのはロウソク足特有の考え方です。
ロウソク足を使っているトレーダは多いですが、欧米などでは「バーチャート」を使っている人もいます。このため実体に関わる始値終値だけではなく、高安値を意識している人が多いです。
ヒゲを無視して水平線を引いていると「ダマシ」に合うことが増えるのでヒゲも考慮して水平線を引くように気を付けましょう。
短期足でしか反応していない水平線はすぐにブレイクされてしまうので、注意が必要です。
すでに説明したように、水平線は「みんなが反転すると思う」から成り立っています。短期足は長期足に比べてチャートを見て分析している人が少ないです。そのため長期足のトレーダーが意識していない水平線を引いても反応する確率が低くなりがちです。
必ず長期足でも意識されている価格を探して、水平線を引いてください。
水平線を引くときは、「ピッタリこの価格で反応していないとダメだ」などあまりにも厳密に分析しても意味がありません。
トレードしているのはほとんどが人間です。(自動売買など人間ではないものもありますが)価格は水平線を少しオーバーシュートしたり、水平線に届かなかったりするものです。
あまり厳密に線を引くのではなく、このあたりの価格帯といった認識で水平線を引くことをおすすめします。
水平線は、トレーダーそれぞれの思いによって引かれています。引く人によって価格はまちまちであることに加えて、使用するブローカーによって提供する価格が異なるため「絶対に価格が反応する水平線」はありえません。
ただし、初心者から上級者まで誰でも同じ価格帯になる水平線がひとつだけ存在します。
これは1日に1本だけ、みんながほぼ同じ価格に引ける水平線です。(日足以上の長期足でトレードしているひとにとっては意味がありませんが・・・)
私の話で恐縮ですが、この日足の始値の存在を知る前と後で短期トレードの勝率が激変しました。今でもなお、この線を使ってトレードしています。
下記の参考記事でも「日足の始値」を紹介していますが、水平線として機能する線としてはピボットと同等だと思っています。
日足始値を中心にその日全体の値動きをパターン化してトレードすることも上級者になってくるとできるようになり、なんとなくその日の東京時間の値動きから欧州、NYの動きはこんな感じになりそうだとシミュレーションできます。
一例としてゴールドのパターンの分析を下記の記事で紹介していますので、興味がある方は読んでみてください。
日足の始値を自動で引いてくれるMT4インジケータをこちらで配布しています。ぜひダウンロードして使ってください。
ダウンロードリンク Comming Soon…
日足の始値を水平線として利用した「ロールリバーサルを狙う」手法が最もおすすめです。
始値でサポートされていた価格が始値をブレイクし、戻ってきたところをトレードするのが初心者にも簡単です。損切は明確に始値のラインを割った時です。損切が浅くでき、利益を伸ばすことが可能なのでぜひ真似してトレードしてださい。勝率がぐっと上がると思います。
本記事では、水平線を使ってトレードして極めた結果たどり着いた、たった1本の水平線について紹介しました。
水平線の引き方がわからずに悩んでいるかたや、なかなか勝てずにもやもやしている人は是非一度本記事で紹介した水平線を使ってみてください。