MT4でRCIを使いこなそう!インストール方法から取引手法を紹介!

MT4 RCI

この記事では

・MT4で利用できるRCIインジケーターが欲しい

・RCIがどのようなインジケーターなのか、特徴を知りたい

・RCIを使ったトレード手法が知りたい

といった悩みや疑問を抱えている人に向けて、

この記事でわかること
  • RCIの特徴と計算方法
  • MT4でのRCIのインストールや設定方法
  • RCI3本手法によるエントリーや損切りのポイント

を解説します。

取引ツール

RCIとは

ポイント
  • 相場のトレンドの強さを示すインジケータ
  • 価格と時間それぞれの順位相関を数値化して上昇と下降のトレンドを示唆

RCIの特徴

  • トレンドの強さ:
    RCIは相場のトレンドの強さを「-100~+100」の範囲で示します。トレンドの方向性と強さを一目で把握することができます。
  • 過熱感を示唆:
    RCIはオシレーター系の指標であり、一定の範囲内で上下に振動します。RCIの大きさによって、相場の過買・過売の状態を判断できます。
  • 直近の値を優先して計算:
    RCIの計算は、直近の値に重みが付けられています。トレンドの変化を即座に反映してくれるインジケータのため、短期から長期までの様々な場面で活用できます。

このように、RCIはトレーダーにとって有用な特徴をもったインジケータです。相場の現在の状況を数値化し、視覚的に表現することで、より客観的な判断を下すのに役立ちます。

RCIの計算方法

RCIの計算方法は以下の通りです。

RCI 計算

計算手順

  1. 計算期間を決定する(例:9日、26日、52日など)
  2. 現在の価格を含む過去n日分の価格を高い順に並べ替え、順位をつける
  3. 各日の実際の順位と、時系列順の順位との差(d)を求める
  4. dの2乗の合計(Σd²)を計算する
  5. 上記の計算式にあてはめて、RCIの値を算出する

この計算方法により、-100から+100の範囲でRCIの値が求められます。計算自体は複雑ですが、現代ではチャートソフトやトレーディングプラットフォームが自動的に計算してくれるため、トレーダーは自分で計算をする必要はありません。

»RCIのダウンロードはこちら

計算例

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RCIの値の見方

RCIの値の値は下記のように解釈することが一般的です。

RCIの値 判断
+80以上強い上昇トレンド、過買状態の可能性
+50から+80上昇トレンドが続いている
20から+50弱い上昇トレンド
-20から+20中立、トレンドなし
-20から-50弱い下降トレンド
-50から-80下降トレンドが続いている
-80以下強い下降トレンド、過売状態の可能性

上記と組み合わせて、RCIの動きがよく着目されます。

  • ゼロラインのクロス:上向きにクロスすると買いシグナル、下向きにクロスすると売りシグナルとされる
  • +80や-80のラインとのクロス:これらのラインを内側にRCIの値がクロスすると、トレンドの転換の可能性を示唆します
  • ダイバージェンス:価格の動きとRCIの動きが乖離する現象で、トレンドの転換のサインとなることがある

他のオシレーター系インジケーターとの違い

違い
  • 価格と期間に順位付けをして計算している
  • 感度が高い
  • トレンドの強さがより明確にわかる

RCIは他のオシレーター系インジケータと比較して、以下のような特徴があります。

RSI(Relative Strength Index)との違い

  • RSIは「価格の変動幅」を基に計算されるのに対し、RCIは「価格の順位」を基に計算される
  • RCIの方がRSIよりも「感度が高く」、相場の変化をより早く捉えられる傾向

ストキャスティクスとの違い

  • ストキャスティクスは「価格の位置関係」を見るのに対し、RCIは「価格の順位相関」を見る
  • RCIの方が「相場のトレンドの強さをより明確」に示す

これらの違いを理解し、RCIの特徴を適切に使用することで、より精度の高い相場分析が可能です。

MT4でのRCIインジケーターの設定

MT4 RCI 設定

RCIをMT4で利用するためには、外部からインジケータをダウンロードする必要があります。(注意:MT4にデフォルトでインジケータは入っていません。)

ここでは、RCIインジケーターの「ダウンロード」→「インストール」→「表示」→「パラメーター設定」までの手順を詳しく解説します。

RCIインジケーターのインストール

MT4にRCIインジケーターをインストールする手順は以下の通りです。

  1. RCIインジケーターのファイルを入手する:
    RCIインジケーターの.mq4または.ex4ファイルをダウンロードします。
    »RCIのダウンロードはこちら
  2. ダウンロードしたファイルをMT4のインジケーターフォルダに保存します。
    フォルダの保存方法は下記の記事で確認してください。
  3. MT4を再起動する。
    ファイルを保存後、MT4を一度閉じて再起動します。新しいインジケーターがMT4に認識されます。
  4. 「インジケーターリスト」または「挿入」にRCIが追加されたことを確認します。

これで、RCIインジケーターがMT4で使用可能になります。

初めてのインストールの場合、セキュリティ警告が表示されることがありますが、信頼できるソースからダウンロードした場合は「許可」を選択してください。

MT4チャートにRCIを表示

次に、RCIをチャートに表示する方法を解説します。

  1. 表示したい通貨ペアのチャートを選択
    RCIを表示したい通貨ペアと時間枠のチャートを開きます。
  2. RCIインジケーターを追加する
    「ナビゲーター」ウィンドウから「インジケーター」を開き、「RCI」を見つけます。
    →「RCI」をダブルクリックするか、チャート上にドラッグ&ドロップします。
    (メニューの「挿入」からも追加できます。)
  3. パラメーターを「設定ウィンドウ」で確認
    インジケーターを追加すると、パラメーター設定ウィンドウが表示されます。
    初期設定のままでよければ「OK」をクリックします。
  4. チャート上での表示を確認
    RCIラインがチャートの下部(サブチャート)に表示されます。

表示されたRCIは、チャート上で自由に移動や拡大縮小が可能です。複数のRCIを異なるパラメーターで表示することで、より詳細な分析が可能になります。

RCIのパラメーターの設定方法

RCI パラメータ設定

RCIのパフォーマンスを最適化するためには、パラメーター設定が重要です。

パラメータを設定するには、チャート上ので右クリックし、「表示中のインジケーター」の中から「RCI」を選択し、「編集」を選択します。すると、上記画像のような設定ウインドウが開くので「パラメータ入力」のタブを選択することで、パラメータが設定できます。

パラメータで設定できるのは以下の通りです。

  1. 計算期間の設定
    「RCI期間」パラメーターで、RCIの計算期間を設定します。
    一般的には9(短期)、26(中期)、52(長期)の3本が使用されるので、そのように設定することがおすすめです。
  2. 線種・色・太さの設定
    RCIラインの線種・色・太さを変更できます。線種は「実線」や「破線」、「点線」などが選べます(英語になっています)が、太さが「1」以外の場合は強制的に「実線」になります。
    複数のRCIを使用する場合、それぞれの色を分けることで視認性が向上します。適用と保存

設定を変更したら「OK」をクリックして適用します。頻繁に使用する設定は、テンプレートとして保存しておくと便利です。

計算期間の設定はRCIで最も重要になります。期間を短くすると感度が高く、少しの値動きでもRCIの値が大きく変動します。期間を長くすると直近の値動きに鈍感になり、「ゆったり」変化するようになります。

MT4 計算期間

赤線:9、緑線:26、青線:52で設定したRCIが上記の図です。見ていただいてわかる通り、赤色が上下に激しく動いている一方で、青色は比較的ゆったり動いています。

パラメーターの調整は、トレードスタイルや対象通貨ペア、時間枠に応じて行うことが重要です。最適な設定は、バックテストや分析を通じて見つけていくことをおすすめします。

RCI3本を使った実践的トレード戦略

ここからは、実際に「RCI」を活用したトレード手法について紹介します。

RCI3本手法でのエントリーポイント

RCI3本手法は、異なる期間のRCI(ランク相関係数指数)を組み合わせて、より精度の高いトレードシグナルが分析できます。3本とは短期・中期・長期の3つのRCIを使用します。9期間、26期間、52期間のRCIを組み合わせるのが典型的です。

エントリーポイントの判断は以下のように行います。

買いエントリー

  • 3本のRCIがすべて-80を下回った後、上昇に転じる
  • 短期RCIが最初に-80を上回り、その後中期・長期RCIが追随する

売りエントリーは逆にRCIが80を上回る後に下落に転じた時がエントリーポイントです。

RCI エントリー

これらのシグナルは、市場のモメンタムの変化を示唆し、潜在的な反転ポイントを特定するのに役立ちます。RCIの値が急激に変化する場合は、市場の勢いが強いことを示唆しているため、よりエントリーの精度が高まる可能性があります。

損切りと利確ポイント

RCI3本手法を用いたトレードにおける損切りと利確ポイントの設定は、リスク管理と利益の最大化に不可欠です。以下に、効果的な方法をいくつか紹介します:

損切りポイント

  • エントリーポイントから一定のpips(例:20-30pips)
  • 直近の高値/安値
  • 短期RCIが反対方向に-80/+80を超えた時点

利確ポイント

  • リスク・リワード比に基づく設定(例:1:1.5以上)
  • 過去の重要な価格レベル(サポート/レジスタンス)
  • 長期RCIが+80/-80に到達した時点

トレーダーは、自身のリスク許容度とトレードスタイルに応じて、これらの方法を組み合わせたり、調整したりすることが重要です。RCIの値の変化に応じて、ポジションを決済する戦略はおすすめですし、効果的です。

RCI3本手法の注意点

RCI3本手法は強力なツールですが、効果的に使用するためにはいくつかの注意点があります。

  • 相場環境の考慮:
    RCI3本手法はトレンド転換の兆候を捉えるのに優れていますが、強いトレンド相場やレンジ相場では誤シグナルを出す可能性があります。相場の状況を常に把握し、適切な判断を心がけましょう。
  • 時間軸の選択:
    使用する時間軸によって、RCIの反応速度や信頼性が変わります。短期の時間軸ではノイズが多くなるため、中長期の時間軸と組み合わせて判断することが重要です。
  • フォールスシグナルへの対応:
    RCIが-80/+80を超えても、すぐに反転しない場合があります。このような「フォールスシグナル」に惑わされないよう、他の指標や価格アクションと併せて判断することが大切です。
  • オーバーボート/オーバーソールドの長期化:
    相場が一方向に強く動いている場合、RCIが長期間+80以上や-80以下にとどまることがあります。このような状況下では、単純にRCIの値だけでエントリーを判断するのは危険です。
  • パラメーターの最適化:
    9、26、52期間のRCIは一般的な設定ですが、これらのパラメーターは必ずしもすべての通貨ペアや時間軸に最適とは限りません。バックテストを行い、自分のトレードスタイルに合った最適なパラメーターを見つけることが重要です。
  • リスク管理の徹底:
    どんなに優れた手法でも、常に勝てるわけではありません。適切なポジションサイジングとリスク管理を行い、一回のトレードの損失が資金全体に大きな影響を与えないようにすることが重要です。

これらの注意点を踏まえ、継続的な学習と実践を通じてRCI3本手法の理解を深めていくことで、より効果的なトレード戦略を構築することができます。

RCIのダウンロード

まとめ

本記事では、RCIの特徴や計算方法などの基本知識から実際のトレード手法までRCIについてわかりやすく紹介しました。

MT4には、RCIがデフォルトで入っていません。本サイトからダウンロードして、ご自身のFX取引に活かしてください。

ここに写真
著者:ゆう
FX裁量トレーダーからスタートし、現在はエンジニアの経験を活かしてEAトレードをメインに取引中。トレーダーの方々にEA、インジケータや取引ツールを作成して提供しています。
FX取引の注意点に関しては、金融庁「外国為替証拠金取引について」を参照してください。