将来に向けて資産形成を考える中で、「FXって気になるけど難しそう…」と思っていませんか?
本記事では、初心者の方向けにFXの基本からメリット・リスク、始め方や税金の知識までやさしく解説します。
FXとは?初心者にもわかりやすく解説

FX(エフエックス)とは「Foreign Exchange」の略で、日本語では「外国為替証拠金取引(がいこくかわせしょうこきんとりひき)」と呼ばれます。
簡単に言うと、異なる国の通貨を交換し、その為替レート(交換レート)の変動によって利益を狙う金融取引の一種です。
ただ、こう聞くと少し難しく感じるかもしれませんね。実は、その仕組み自体は私たちが海外旅行で行う外貨両替と基本的に同じです。
まずは海外旅行の場面を例に、FXのイメージをつかんでみましょう。
海外旅行を例にイメージしてみよう

海外旅行でお金を両替する場面を思い浮かべてみましょう。
例えば、1ドル=150円の為替レートのときに日本円15万円をアメリカドル(米ドル)に両替すると、手元には1,000ドルの外貨ができます。
その後、旅行から帰ってきて持ち帰った1,000ドルを再び両替するとしましょう。このとき、帰国時のレートがもし1ドル=160円に変わっていたらどうなるでしょうか?
円の価値が下がりドルの価値が上がった状態、いわゆる円安が進んだケースでは、1,000ドルを円に戻すと 16万円 になって手元に返ってきます。最初に両替したときは15万円でしたから、差し引き1万円の利益が出たことになります。
この為替レートの変動によって得られた利益を「為替差益(かわせさえき)」と呼び、FX取引の儲けの仕組みです。
逆に、帰国時のレートが1ドル=140円のように 円高 が進んでいた場合はどうでしょうか。1,000ドルを円に戻すと 14万円 にしかなりません。最初の15万円に比べて1万円の損失(為替差損)が出てしまいましたね。
このように、為替レートの変動によって手元に戻ってくる日本円の金額は増えたり減ったりします。海外旅行の両替ではレート変動によって得をすることも損をすることもありますが、FXも仕組みは同じです。レートが有利に変動したタイミングで通貨を交換し直すことで、その差額が利益になるのです。
円安・円高の違いとは
先ほどの例で「円安」「円高」という言葉が出てきましたが、これらはFXのニュースでも頻繁に登場する重要な用語です。それぞれどんな意味か、ここで整理しておきましょう。
まず 円安(えんやす)とは、文字通り「円の価値が安くなること」を指します。日本円の相対的な価値が下がり、他の通貨と交換する際により多くの円が必要になる状態です。
例えば1ドル=150円だったレートが1ドル=160円になる変化は円安です。1ドルを買うのに以前よりも多くの円(160円)が必要になっているので、日本円の価値が下がった(円が安くなった)と考えれば理解しやすいでしょう。
反対に 円高(えんだか) は「円の価値が高くなること」です。他の通貨に対して円の価値が上がり、少ない円で同じ額の外国通貨と交換できる状態を指します。
先ほどの例とは逆に、1ドル=150円から1ドル=140円になるようなレート変動は円高です。1ドルを買うのに必要な円が150円から140円に減っていますね。この場合、日本円の価値が以前より高くなった(円が高くなった)ことになります。
重要なのは、円安・円高は常に他の通貨との関係で使われる相対的な表現だという点です。
一般的にはアメリカドルに対する円の価値について使われることが多いですが、実際にはどの通貨との比較かで円安か円高かは変わります。いずれにせよ、円安のときは「円の価値が下がっている状態」、円高のときは「円の価値が上がっている状態」と覚えておけば問題ありません。
話は脱線しますが、この円安・円高の動きは私たちの日常生活にも影響を与えます。
例えば円安が進むと海外旅行や輸入品の購入に必要な円が増えるため割高に感じられますが、逆に輸出企業や海外に資産を持つ人にとっては有利になる傾向があります。一方、円高になると海外旅行や海外製品の購入が割安になりますが、輸出企業の収益にはマイナスに働くことがあります。
このように円安・円高にはそれぞれメリットとデメリットがありますが、FX取引においては、円安・円高の動きを予想して通貨を売買することで利益を狙うことになります。円安が進むと考えれば円を売って外貨を買い、円高が進むと考えれば外貨を売って円を買う、といった具合に戦略を立てるのが基本です。
FXの基本的な仕組み
FXの大まかなイメージはつかめてきたでしょうか。ここからは、実際のFX取引がどのような仕組みで行われるのか、基本的なポイントを整理してみます。
FXでは常に2つの国の通貨をペアにして取引します。これを「通貨ペア」と呼びます。

例えば「ドル/円(USD/JPY)」は米ドルと日本円の通貨ペアで、ドル円のレートが1ドル=110円という場合は「1ドルと110円を交換する」ことを意味しています。
FX取引ではこのレートを見ながら、ある通貨ペアにおいて「どちらの通貨を買ってどちらを売るか」を決めて売買を行います。 先ほどの海外旅行の例では、日本円を売って米ドルを買い、後で米ドルを売って日本円を買い戻しました。同じようにFXでも、ある通貨を「買う」ということは同時に別の通貨を「売る」ことを意味し、逆に通貨を「売る」ことは別の通貨を「買う」ことと表裏一体です。
言い換えれば、「円を売ってドルを買う」ポジションを持つこともできれば、「ドルを売って円を買う」ポジションを持つこともできます。最初に外貨を買って後で売る取引だけでなく、最初に外貨を売っておいて後から買い戻す取引もできるわけです。
この売買の柔軟性がFXの魅力のひとつでもあります(この点は後ほどメリットの項目で詳しく説明します)。
FX会社(証券会社や専門業者)の取引システム上では、好きなタイミングで通貨ペアの「買い注文」または「売り注文」を出すことで取引を開始できます。注文が成立するとポジション(建玉)を保有した状態になり、その時点から為替レートが動くたびに評価損益が変動します。
そして、保有している通貨を反対売買(買った通貨を売る、売った通貨を買い戻す)することでポジションを決済すると、その時点での為替レートに応じて利益または損失が確定します。最初に交換した通貨と決済時に交換した通貨の差額だけが口座残高に反映され、取引が完了します。
このように実際の通貨の受け渡しを伴わずに差額だけを授受する仕組みを「差金決済」(さきんけっさい)と言います。
FXでは差金決済により取引を行うため、利益も損失もすべて差額分だけが口座でやり取りされるのです。
では、なぜ差額だけの受け渡しで取引ができるのでしょうか。それは、FXが「証拠金取引」だからです。FXではあらかじめ証拠金(保証金とも言います)と呼ばれるお金を口座に預け入れることで、その証拠金を元手に証拠金の何倍もの金額の通貨を売買できます。
証拠金は取引の担保のような役割を果たし、この仕組みによって、実際に全額を用意しなくても大きな金額の外貨取引が可能になっているのです(この少ない資金で大きな取引ができる仕組みが「レバレッジ」と呼ばれ、FXの大きな特徴です。レバレッジについては後ほど詳しく解説します)。
まとめると、FXの基本は「通貨を交換して、後で反対の交換をする」だけのシンプルな取引です。為替レートが自分に有利な方向に動けば利益が出て、不利な方向に動けば損失が出ます。日常の外貨両替と原理は同じですが、証拠金とレバレッジを利用することで少ない資金でも効率よく取引できる点がFXならではの特徴と言えるでしょう。
FXってどうやって儲けるの?

FXで利益を得る仕組みには、2つのパターンがあります。
- 為替差益で利益を狙う
- スワップポイントで稼ぐ
それぞれ詳しく見てみましょう。
為替差益で利益を狙う
FXでもっとも基本的な利益の上げ方が、この「為替差益」を狙う方法です。為替差益とは、通貨を安く買って高く売る、または高く売ってから安く買い戻すことで得られる差額の利益のことです。
シンプルに言えば「安く買って高く売る」「高く売って安く買う」で儲けるやり方ですね。
例えば、1ドル=110円のときにドルを買い、為替レートが1ドル=115円に上がったときに売れば、1ドルあたり5円の差益が得られます。10,000ドル分の取引であれば、5円 × 10,000ドル=5万円の利益です。
逆に、1ドル=110円で買った後に1ドル=105円に下がってしまえば、1ドルあたり5円の損失(為替差損)となり、10,000ドル分で5万円の損失になってしまいます。
このように、為替レートが有利な方向に動いたかどうかで損益が決まります。 為替差益を得るためには、将来の為替レートがどう動くかを予想して先回りで売買する必要があります。
言い換えると、「これから円安方向に進みそうだ」と思えば安いうちに外貨を買っておき、実際に円安が進んでレートが上がったところで売ることで差益を狙います。逆に「円高になりそうだ」と思えば今のうちに外貨を売っておき、円高が進んでレートが下がったところで買い戻せば差益を得られます。
この売買による差益は、株式投資における値上がり益(キャピタルゲイン)と同じイメージで、FXで大きく儲けるためには、この値上がり益が重要です。
スワップポイントでコツコツ稼ぐ
FXで得られるもう一つの利益が、「スワップポイント(スワップ金利)」です。
スワップポイントとは、通貨ペアの2国間の金利差調整分として、ポジションを保有している間に受け取ったり支払ったりするお金のことです。
簡単に言えば、通貨の「利息」だと考えてください。金利の高い通貨を買って低い通貨を売っている場合、毎日スワップポイントがプラスされ、逆に金利の低い通貨を買って高い通貨を売っている場合は毎日マイナスのスワップポイントを支払うことになります。
身近な例でいうと、銀行預金には利息が付きますよね。それと同じように、FXでも通貨を持っているだけで金利差に応じたスワップポイントがもらえる仕組みなのです。ただし、もらえるか支払うかは通貨ペアと売買の方向によります。
たとえば日本円は超低金利通貨ですから、円を売って米ドルや豪ドルといった金利の高い通貨を買えば、その金利差分だけ毎日スワップポイントを受け取れます。逆に円を買って高金利通貨を売るポジションだと、毎日スワップポイントを支払う必要があります。
スワップポイントは基本的に毎日自動で計算され、ポジションを持ち続ける限り口座に反映されていきます(一般的には平日毎日、取引業者が決めたタイミングで付与されます)。1日あたりの金額は小さいですが、「塵も積もれば山となる」で、長期間保有すれば利息収入も大きくなります。
為替レートの変動による差益とは異なり、相場が動かなくてもポジションを持っていればコツコツ利益が積み上がっていく点は魅力です。
ただし注意したいのは、スワップポイントで得られる額以上に為替レートが不利に動いてしまえば、結果的に損失になります。スワップ目的で高金利通貨を長く持っていても、その通貨自体の価値が大きく下がってしまっては元も子もありません。
スワップも急激には動きませんが、変動があります。あくまでスワップポイントは副次的な利益と考え、為替レートの変動リスクにも目を配ることが大切です。
FXのメリット
FXには他の投資にはない様々なメリットがあります。

ここでは、代表的なメリットを初心者の方向けに解説します。
- レバレッジで少額でも大きな取引が可能
- 24時間いつでも取引できる
- 取引コストが安い
- 売りからでも取引ができる
レバレッジで少額でも大きな取引が可能
FXの大きなメリットの一つが、「レバレッジ」を利用できることです。レバレッジ(leverage)とは「てこ」のことで、少ない資金で大きな金額の取引を行える仕組みを指します。
FXでは証拠金を担保に最大でその何倍もの通貨を売買できるため、手元資金が少額でも大きな取引を行うことが可能です。
例えば、通常1万ドルの外貨を買おうとすれば1ドル150円とすると、150万円の資金が必要です。ですが、レバレッジを10倍利かせられるFX口座(口座によって最大レバレッジは異なります)であれば、その1/10の15円程度の証拠金があれば1万ドル相当の取引ができます。
24時間いつでも取引できる
FXは平日であれば24時間いつでも取引できるという点も魅力です。
世界のどこかで常に外国為替市場が開いているため、日本時間の深夜や早朝であってもリアルタイムで取引を行えます。24時間取引可能なので、日中忙しい社会人や主婦の方でも、自分の都合に合わせて取引できます。
一般的に、日本時間の夕方から夜(欧州タイム〜ニューヨークタイム)は取引が活発で値動きも大きくなりやすく、反対に早朝(ニューヨーク市場が閉まった後からオセアニア市場が開くまで)は参加者が少なくスプレッドが広がりやすい傾向があります。
取引コストが安い
FXは他の金融商品に比べて「取引コストが非常に低い」こともメリットです。
株式投資であれば売買ごとに手数料がかかったり、銀行での外貨両替では為替手数料として数銭〜数十銭(場合によっては1円以上)のコストが取られたりします。
しかし、FX取引のコストは主にスプレッド(売値と買値の差額)です。多くのFX会社では米ドル/円など主要通貨のスプレッドはわずか数銭程度(例えば0.2銭〜0.4銭など)に抑えられており、実質的な手数料負担はごく小さいものとなっています。
例えば1ドル=110.00円で買えて110.03円で売れるというスプレッド0.03円の条件の場合、1ドルあたり0.03円がコストになります。1万ドル(約110万円)を取引してもコストは0.03円 × 1万ドル=300円程度にしかなりません。銀行で両替したり、外貨預金口座で同額を取引したりすると数千円〜数万円の手数料がかかることと比べれば、FXのコストの安さが際立ちます。
売りからでも取引ができる
FXは「安く買って高く売る」だけでなく、「高いときに売って安く買い戻す」取引、つまり売りから入る取引も自由に行えます。
これは前述した差金決済の仕組みにより、手元にその通貨を持っていなくても売り注文から始められるためです。相場が下落局面であっても利益を狙えるというのは、FXならではの大きなメリットです。
「今は相場が下がりそうだから様子見するしかない…」といった状況でも、FXなら下落トレンド自体を利用して利益を追求できます。上昇相場・下降相場のどちらでもチャンスがあるのは、投資対象として大きな魅力と言えます。
FXに潜むリスクとは

メリットの多いFXですが、当然ながらリスクも存在します。ここでは、FX取引を始める前に必ず知っておきたいリスクについて解説します。
価格の急変動
為替相場は基本的に緩やかに動くことが多いですが、経済指標や要人発言によって「短時間で価格が大きく変動する」ことがあります。
経済指標の発表や中央銀行の政策発表、世界的な事件・災害などが引き金となり、普段は数十銭程度しか動かない通貨ペアが数円単位で急変動することも珍しくありません。
例えば2019年1月3日早朝には、AUD/JPYが数分間で約4円も急落する「フラッシュクラッシュ」と呼ばれる現象が発生しました。このように短時間で為替レートが大きく動くこともあり、常に念頭に置いておく必要があります。 このような価格の急変動は、FXの大きなリスク要因です。
レバレッジのかけすぎ
レバレッジを利かせられることはFXの魅力ですが、レバレッジのかけすぎには要注意です。
必要証拠金ギリギリの高倍率で取引をしていると、少しの為替変動であっという間に大きな損失が出てしまいます。レバレッジをフルにかければ、為替レートが数%動いただけで資金の100%増減する計算になります。
現実には、資金がマイナスになりそうな場合は、ロスカットが発動するためゼロになる前に強制決済されますが、それだけハイリスクであるということを理解しておかなければなりません。
初心者のうちは特に、レバレッジの設定を低めに抑え、余裕を持った証拠金維持率で取引することが大切です。レバレッジは上手に使えば強力な武器になりますが、かけすぎれば諸刃の剣にもなり得る点を心得ておきましょう。
スリッページや約定拒否
FXの取引では、自分が意図した価格で売買できないリスクも存在します。
その代表的なものが「スリッページ」と「約定拒否(遅延)」です。
スリッページとは、発注した価格と実際に取引が成立した価格にズレが生じる現象です。相場変動が激しい局面では、注文ボタンを押した瞬間から約定するまでの僅かな間にレートが動いてしまい、本来狙った価格より不利な価格で約定してしまうことがあります。
一方、約定拒否(注文が通らない現象)は、希望する価格での注文を市場に出せなかったり、提示レートでの約定が成立しなかったりするケースを指します。いわゆる「約定しづらい」と表現される事態です。
ただ、どんなに気を付けても相場急変時にはある程度のスリッページや約定拒否は避けられないものと割り切っておきましょう。 信頼性の高いFX会社ほどシステムが安定しており、極端な約定拒否は起こりにくいとされていますので、FX口座を開設する際は、利用者の口コミも参考にすると良いです。
スプレッドが極端に狭い代わりに約定力が低い業者よりも、安定した約定力を持つ業者を選ぶことも大切です(いわゆる「約定率○○%」などの指標を各社公表しています)。初心者のうちはあまり気にしなくてもよい部分ではありますが、こうした技術的なリスクも覚えておくとよいでしょう。
FXの始め方
ここまで読んで「FXを始めてみようかな」と思った方に向けて、実際の始め方を説明します。必要な準備や口座開設の流れ、そして取引開始までのステップを確認しましょう。
パソコンかスマホを準備
まず、FX取引を行うための環境を用意しましょう。
基本的にはインターネットに接続できるパソコンかスマートフォンがあればOKです。
最近のFX会社はスマホ専用アプリも充実しているため、スマホだけでも取引は十分可能です。ただし、パソコンのほうが画面が大きく情報量が多いため、チャート分析や複数の通貨ペアを同時に監視する場合にはパソコン環境があると便利です。
いずれにせよ、高速で安定したインターネット回線を利用できる環境を整えましょう。通信が不安定だと肝心なときに注文を出せなかったり、約定が遅れたりするリスクがあります。また、スマホで取引する場合でもWi-Fiや4G/5G回線が安定している場所で行うようにし、通信切断によるトラブルを避けることが大切です。
FX口座を開設
取引環境の準備ができたら、次は「FX口座の開設」を行います。FX会社の中から、自分に合いそうな業者を選んで口座開設の申し込みをしましょう。
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口座開設は、ウェブサイト上からオンラインで口座申し込みが無料でできます。厳しい審査も少ないため、即日で口座開設が完了する場合が多いです。
氏名や住所などの基本情報の入力に加え、マイナンバー確認書類や本人確認書類(運転免許証など)の提出が法律で義務付けられているため、スマホやパソコンから書類の写真をアップロードを行います。
申込手続き自体は10分程度で完了します。申し込み後、FX会社側での審査と書類確認が行われ、問題なければ数日以内に「口座開設完了」の通知とログインID・パスワード等が発行されます。
FX口座が開設されたら、あとは取引資金を入金すれば取引する準備は完了です。
口座開設自体に費用はかかりませんし、維持費も基本的に無料なので、まずは気軽に申し込んでみるとよいでしょう。
なお、口座を選ぶ際は取引手数料の安さや、サポート体制、運用実績などを比較すると良いです。下記の記事でFX業者を比較していますので、ぜひ参考にしてください。
初心者の方であれば、デモ取引(仮想資金で本番同様の取引練習ができるサービス)が利用できる会社や、少額取引(1通貨や1,000通貨などの小さい単位で取引できる口座)がある会社を選ぶとさらに安心です。
取引を始めるまでの流れ
最後に、実際に取引を開始するまでの一般的なステップを確認しましょう。口座開設が完了したら、次のような流れで進めます。
- ①開設した口座に資金を送金
- ②MT4などの取引プラットフォームをインストール
- ③取引する通貨を決める
- ④取引開始
まずは、開設したFX口座に取引資金を振り込みます。銀行振込やクレジットカード入金など、FX会社が用意する入金方法を利用できます。まずは無理のない範囲の資金を用意しましょう。
次に、FX会社が提供するMT4などの取引プラットフォームをインストールして(スマホなら専用アプリをダウンロード)開設した口座にログインします。初めてログインする際にパスワード変更や各種設定を求められる場合もあるので指示に従って準備します。
そして、取引したい通貨ペアを決めます。おすすめの通貨ペアは下記の記事で紹介していますので、参考にしてください。
ここまで来たら、ついに取引開始です。
チャートを見ながら、買いから入るか売りから入るかを決めます。「これから上がりそう」と思えば買い(新規買い注文)、「下がりそう」と思えば売り(新規売り注文)を発注しましょう。
トレードの流れについては、下記の記事で詳しく解説していますので、始める前に読んでください。
FXの税金について知っておこう
最後に、FXで得た利益に対する「税金」についても少し触れておきます。利益が出た場合は確定申告や納税が必要になるケースがありますので、基本的なルールを押さえておきましょう。
どんな利益に税金がかかるのか
FXで得た利益は課税対象となります。「為替差益(通貨の売買で得た利益)」や「スワップポイント(金利差調整分として受け取った利息相当額)」など、FX取引によって生じたすべての利益に税金がかかります。
これらは年間の利益額を合算したうえで課税対象となります。逆に、確定していない評価益(含み益)や、まだ決済していないポジションの含み損益には課税されません。あくまでその年に確定した損益のみが対象です。
FXの利益は税法上「雑所得等」という区分に分類されます。これは株式の譲渡益とや給与所得や不動産所得などとは区別されます。
確定申告が必要なケース
FXで利益が出た場合、原則として確定申告(所得税の申告)を行い、税金を納める必要があります。
ただし、会社員など給与所得がある方で、FXなど給与以外の所得合計が年間20万円以下の場合は、確定申告を省略できる制度があります(いわゆる「20万円ルール」)。
具体的には、年末調整が済んでいる給与所得者で、副収入である雑所得(FXの利益など)の合計が20万円以下であれば、所得税の確定申告をしなくてもよいとされています。
注意点として、この20万円以下でも、住民税の申告は必要となるケースがあります。
FX取引で失敗しないために
FX取引における失敗しないための鍵は、「取引を行う前」にあります。準備が大切なのです。
- 口座には失ってもいい金額をいれる
- 優良なFX取引業者(ブローカー)を選ぶ
- SNSなどの情報を鵜呑みにしない
テキスト
FX取引はレバレッジを生かして、大きな金額のお金を取引できるのに引き換えお金を失うリスクも大きくなります。
大金で取引するのではなく適切にレバレッジを生かしてトレードすることを考えてみましょう。
その際に入金する金額は、最悪なくなってもよい「余剰資金」としてください。
特に最初からうまくいくものではありません。
なんどもチャレンジが可能となるように小額資金でレバレッジを生かしてトレードすることをおすすめします。
またSNSではいろんな情報が出回っていますが、自分のお金を守るためにも自分が理解できないことは信じないようにしましょう。ちゃんとした情報の場合もありますが鵜呑みにはしてはいけません。
まとめ
FX取引はその特徴であるレバレッジをうまく生かすことで、短期的に大きな利益を上げられることもあります。一方で、リスクの高い投機であることを理解して利用することが大切です。
投資と投機は明確に違います。
FXは将来に投資するものではなく、数分から数か月の値動きにうまく乗れるかどうかのギャンブルに近い投機です。その点を忘れずに稼ぎたい気持ちを抑えて、取引を楽しむくらいの気持ちで臨むほうが良いと思います。