MT4とMT5の違いを徹底比較!用途やPCスペックに応じたおすすめの選び方!

この記事では

・MT4とMT5の違いが知りたい

・自分にどっちがいいか知りたい

・MT4とMT5を選ぶ基準が分からず、迷っている

といった悩みや疑問を抱えている人に向けて、

この記事でわかること
  • MT4とMT5の機能や動作速度の違い
  • トレードスタイル別のおすすめ選び方
  • 使用するPCやVPSに応じた選び方

を解説します。

MT4とMT5は、外国為替取引(FX)で、最も利用されている取引プラットフォームです。両者は特徴に違いがあり、トレーダーの取引スタイルや目的、PCのスペックによって適切に選択することが重要です。

比較項目 MT4MT5
リリース年2005年2010年
動作速度普通速い
時間足9種類21種類
搭載インジケーター数32種類38種類
EA・オリジナルインジケータ多い少ない
パフォーマンス軽量やや重い
マルチ通貨ペア注文制限あり可能

リリース年はMT4が2005年、MT5が2010年です。MT4ではパソコンのスペックの進化に追いついておらず、動作速度に不満を覚えるユーザーが出てきたため、より高性能なMT5が登場しました。

ここからは、それぞれの特徴をMT4とMT5を選ぶ際の重要な事柄に絞って解説します。

動作速度

まず、MT4とMT5では、設定されているシステムが違うため、動作速度に差があります。MT5のほうが高性能で処理速度が速いのに対して、MT4は旧式のシステムを採用しており動作はMT5に比べると遅いです。

特徴MT4MT5
動作システム32ビット64ビット
CPU使用シングルスレッドマルチスレッド
メモリ使用上限4GB理論上172億GB
バックテスト速度遅い高速

ただし、MT5は高性能なため、パソコンのスペックもそれ相応のものが必要です。

一方で、MT4は32ビットアーキテクチャを採用しており、昔のパソコンでも動作可能な軽量な設計となっているためパソコンのスペックをあまり心配する必要がありません。

MT5はマルチスレッド処理による高速な演算ができ、複雑な計算が必要なEAやインジケータには向いています。その際に、多くのメモリを使用するので、パソコンは16GB以上のスペックは必要です。

MT4はシングルスレッドで、高速な計算に向きませんが、一般的なインジケータやEAを使う分には十分です。さらにメモリも上限が4GBなので、メモリ8GB程度のパソコンでもサクサク動作します。

チャート機能・カスタムインジケーター・EA

MT5は、MT4から搭載しているインジケータが増加しています。

項目MT4MT5
搭載インジケーター数32種類38種類
EA・オリジナルインジケータ多い少ない

カスタムされたインディケータやEAはMT4向けに開発されたものが多く流通しており、MT5用は少ないです。このためカスタム性は、MT4のほうが優秀です。

時間足

時間足の設定においても、MT4とMT5では大きな違いが存在します。

時間足もMT5は「21種類」の時間足から選択できますが、MT4では「9種類」のみです。

時間足M1M2M3M4M5M6M10M12M15M20M30H1H2H3H4H6H8H12D1M1MN
MT4××××××××××××
MT5

使いやすさ

MT4とMT5では、インターフェースの設計思想が異なり、それぞれ特徴的な使いやすさを持っています。

MT4の特徴

  • シンプルな画面構成
  • 直感的な操作性
  • 必要最低限の機能に絞られている
  • 初心者でも扱いやすい画面レイアウト

MT5の特徴

  • より多機能な画面構成
  • カスタマイズ性が高い
  • 高度な分析ツールを装備
  • 機能が豊富な分、習熟に時間が必要

トレードスタイル別MT4・MT5のおすすめ選び方

トレーダーの取引スタイルによって、MT4とMT5のどちらが適しているかおすすめの選び方を紹介します。

取引スタイルに合わせて最適な選択をすれば、トレードの効率と収益によい影響があります。

MT4
  • 初心者トレーダー
  • 自動売買トレード
MT5
  • スキャルピングトレード
  • 複数ポジションを保有するトレード

初心者トレーダーには「MT4」

初心者トレーダーには、必要最低限の機能に絞られた「MT4」がおすすめです。MT5に比べて利用している人も多く、情報がネット上にも詳しく書いてあるため、安心です。

当サイトでは、MT4に関するご質問もコミュニティで受け付けており、わからないことがあった時にサポートできます。

自動売買トレードは「MT4」が必須

自動売買(EA)トレードをしたい場合は、MT4が必須です。

MT4は2005年のリリース以来、多くのEAが開発され、長期的な運用実績があります。MT5は後発のシステムであるため、あまりEAが多く出回っていません。

MT5で自動売買をしようと思った場合は、自分の使いたいEAが対応している可能性が低いので、MT4を使っておくことが安全です。

スキャルピングや複数ポジションのトレードには「MT5」

MT5は高速な処理が可能で動作も早いため、「スキャルピング」や「複数ポジションの管理」に優れています。

スキャルピングや複数ポジションを持つ場合は、注文の処理速度が最も重要な要素のひとつです。MT5はマルチスレッドを採用し、MT4よりも注文の処理速度が圧倒的に速いです。

裁量トレーダーでスキャルピングをする人はMT5をおすすめします。

トレードPC・VPS別MT4・MT5のおすすめ選び方

トレードに使用するパソコンやVPSのスペックによって、MT4とMT5の選択は大きく変わってきます。それぞれの環境に適したプラットフォームを選ぶことで、より快適なトレード環境を実現することができます。以下では、具体的な環境別の選び方について解説します。

MT4
  • 一般的ななパソコン
  • VPSを使ったトレード
MT5
  • ハイスペックなパソコン

一般的なパソコンには「MT4」

MT4は、2005年にリリースされた古いプラットフォームであるため、システム要件が比較的低く設定されています。

そのため、次のような特徴を持つパソコンでも安定して動作します。

・CPU:1GHz以上のプロセッサー
・メモリ:2GB以上のRAM
・ストレージ:空き容量30GB程度
・OS:Windows 10以降

私は以前中古品の2010年の4GBのメモリのパソコンで使ってました。それでも軽量設計のためパソコンスペックがあまり高くなくても、比較的サクサク動きます。

そのため、PCスペックがあまり高くない人には、MT4がおすすめです。スペックの低いパソコンでMT5を使うと頻繁にフリーズしてしまうことがあるので気をつけてください。

ハイスペックなパソコンには「MT5」

MT5は、より高度な機能と分析ツールを搭載しているため、高いスペックのパソコンで真価を発揮します。一般的に「ゲーミングPC」と呼ばれるようなパソコンであれば安心です。

以下のような環境があれば、MT5を快適に使用できます。

・マルチコアプロセッサー
・16GB以上のRAM
・SSD250GB搭載
・独立グラフィックスカード

VPSには「MT4」がおすすめ

VPS(仮想専用サーバー)でのトレードには、低価格でトレードできる「MT4」がおすすめです。

その理由としては、VPSでMT5を使えるような「ハイスペックなプラン」を契約をすると高額になるためです。MT4であれば、各社が提供する、最低スペックのVPS契約でも自動売買を1つ以上稼働できます。

どうしてもMT5にしなければいけない理由がなければ、VPSではMT4を選択しましょう。

MT5が使えないFX業者もあるので注意

MT5は、MT4の後継プラットフォームとして開発されましたが、現状ではMT4の方が広く普及しています。このため、MT5対応の業者は、MT4対応業者と比較すると少ないです。

口座を開設した業者が、MT5対応業者ではない場合もあるので、注意してください。最近ではMT5対応の業者も徐々に増加傾向にあり、今後さらなる普及が期待されています。

MT4、MT5対応の海外FX業者一覧

FX業者名MT4MT5
XM Trading
exness
BIGBOSS
AXIORY
JFX
Plus500JP証券
FOREX EXCHANGE
楽天証券

まとめ

MT4とMT5の歴史や機能について比較しました。

MT4を使っているトレーダーが8割強ですが、近年はMT5を利用するユーザーも増えています。その理由は、MT4が長年にわたって世界中のトレーダーに利用され、多くのカスタムインジケーターやEAが開発されてきた背景もあります。

ご自身のトレードスタイルや取引環境によって最適な選択をしてください。

ここに写真
著者:ゆう
FX裁量トレーダーからスタートし、現在はエンジニアの経験を活かしてEAトレードをメインに取引中。トレーダーの方々にEA、インジケータや取引ツールを作成して提供しています。
FX取引の注意点に関しては、金融庁「外国為替証拠金取引について」を参照してください。