この記事では
といった悩みや疑問を抱えている人に向けて、
・レバレッジの基本
・レバレッジと証拠金、ロットの計算方法（自動計算ツール配布中）
・小額ハイレバ取引にオススメな取引手法
を専業トレーダーが解説します。
コンテンツ
レバレッジとは、FX取引最大の魅力です。まずはそもそも「レバレッジ」とは何かについて説明します。
大前提として、FXは「為替取引」と「レバレッジ」を組み合わせることで成り立っている市場です。その魅力は、持っている自分の資産の数十倍、場合によっては数千倍の為替取引ができてしまうことです。
FXは「レバレッジ取引」の代表ですが、株の信用取引や不動産ローンなどもレバレッジ取引の一種です。
銀行や証券会社に預けている（持っている）金額の、数倍から数千倍の株の取引や物件の購入が「レバレッジ」によって可能になります。言い換えれば、証券会社やブローカーから証拠金を担保にお金を借りて売り買いするようなものです。
レバレッジは、資金効率を大幅に向上させることができ、小さな資本で大きな取引を行うことが可能ですが、FXでは価格の変動がそのまま損益に直結するため、高いリスクを伴います。
海外口座と日本の口座では、レバレッジ上限に違いがあります。
海外のFX口座では、レバレッジ制限が比較的緩やかです。多くの海外ブローカーは100倍から1000倍を超えるレバレッジを提供しており、小額でもとても大きなお金を取引することが可能です。
高レバレッジは、大きな利益を得るチャンスではありますが、同時にリスクも非常に高くなります。価格の小さな変動が損失につながるため、リスク管理が最重要です。
一方で、日本の口座では金融庁の規制により、レバレッジは最大25倍までに規制されています。そのため、海外口座のように小額から大きな取引をすることはできません。ですが、この規制はトレーダーを過度のリスクから守るためのもので、安全な取引環境を提供するためのものです。
小額からFX取引するためには、ハイレバレッジな「海外口座」のほうが魅力的です。
低レバレッジの「国内口座」はハイレバレッジに比べリスクが小さいため、長期で保有する取引にオススメです。
実際に海外口座でレバレッジ1000倍以上で取引可能な主なブローカーは以下の通りです。
| 海外FXブローカー | レバレッジ | 備考 |
|---|---|---|
 | 最大1,000倍 | 有効証拠金、通貨ペアにより制限あり |
 | 最大1,111倍 | 口座種類、通貨ペアにより制限あり |
 | 無制限※ | ※通貨ペア等条件を満たす場合のみ |
 | 最大1,000倍 | 取引量に応じて制限あり |
 | 最大2,000倍 | ボーナス口座は1,000倍 |
 | 最大1,000倍 | 口座種類、有効証拠金により制限あり |
レバレッジの基本を理解したところで、ここからは実際にトレードする際にいくら証拠金がいるのかを計算してみたいと思います。
ここでは一番簡単な1ロット取引するための必要な証拠金を計算します。
必要証拠金を計算するためには、取引する通貨ペアと口座証拠金通貨を決める必要があります。
ここではドル円を1ロット取引し、口座の証拠金通貨は円（JPY）とします。
・ドル円（150円） レバレッジ1000倍 1ロット（100,000通貨）
1ロット→100,000ドル（通貨）を取引するためには
100,000（ドル） ÷ 1000（レバレッジ）= 1,000ドルの証拠金が必要
ドル円のレートが150円の場合
1,000（ドル）× 150（円）= 150,000円が最低限必要な証拠金となります。
ゴールドの場合は次の通りです。
・ゴールド（2000USD） レバレッジ1000倍 1ロット（100通貨）
1ロット→100ゴールド（通貨）を取引するためには
100（ゴールド） ÷ 1000（レバレッジ）= 0.1ゴールドの証拠金が必要
ドル円のレートが150円の場合
0.1（ゴールド）× 2,000（ドル）× 150（円）= 30,000円が最低限必要な証拠金となります。
トレードでは取引コストがかかります。取引する際には、必要な証拠金だけでなく取引コストを考慮して証拠金を入れておく必要があります。
取引コストには、スプレッド（買値と売値の差）、手数料、スワップポイントなどが含まれます。特に高レバレッジの場合、これらのコストが利益を圧迫する可能性があります。
また、頻繁な取引や短期取引を行う場合、これらのコストが蓄積し、結果として期待した利益が得られないこともありますので、各取引のコストを正確に理解し、計画的に取引を行うことが重要です。
例えばスプレッドが2pips（0.02円）の場合、
1ロットの取引では取引コストが2,000円（100,000通貨×0.02円）となります。
手数料やスワップも加わると、さらにコストは膨らみます。
このように、1ロット取引するためには必要証拠金のみでなく、取引手数料も考慮する必要があります。
レバレッジ取引では、証拠金残高に応じてロスカット(強制決済)が行われる仕組みになっています。
通常、ブローカーごとに一定の「証拠金維持率」が設定され、その維持率を下回ると強制ロスカットとなります。
例えば証拠金維持率20%以下の場合にロスカットの基準が設定されているとすると、
有効証拠金 = 150,000円（必要証拠金）× 20（%）÷ 100
= 30,000円
この場合は、有効証拠金が30,000円を下回ると強制ロスカットになってしまいます。
すなわち含み損が12万円（15-3万円）以上発生したらロスカットです。
1000倍レバレッジで取引を行う場合、市場の小さな変動でも証拠金維持率が急速に下降する可能性があるため、ロスカットを避けるためには、証拠金を十分に確保し、ポジションサイズを適切に管理することが不可欠です。安全な取引を心がけるためには、使用するレバレッジを適切に設定し、市場の変動に対して十分な証拠金余裕を持つことが推奨されます。
レバレッジ取引では、利益も大きくできますが、逆に損失も大きくなります。このため大きな金額の損を受け入れられず、損切が遅くなり、コツコツ積み上げた利益を一回の取引でドカンと失ってしまうことにならないようにしましょう。
経済指標などがあると、ボラティリティが大きくなります。価格変動が予想と反対に動いた場合、証拠金を上回る損失が発生する可能性があり、場合によっては追加で資金を投じる必要が生じることもあります。そのため、レバレッジ取引ではリスク管理が非常に重要となり、利用する際は慎重な計画と準備が求められます。
ハイレバレッジを用いたトレードは難易度が高いですが、小額から資金を増やしたい人にとっては魅力的なものです。筆者が実際に専業になるまでにやってきたトレードの中でもハイレバレッジに向いていると思ったトレード手法を解説します。
短期勝負には水平線を利用した戦略が有効です。
水平線とは、過去のチャート上で重要なサポート（支持線）、レジスタンス（抵抗線）として機能している価格レベルを指します。
サポート、レジスタンスラインは、価格が反転する可能性が高いポイントとして認識されるため、高レバレッジを活用して大きな利益を狙う戦略として適しています。
特に長期時間足（4時間足や日足）レベルの水平線は、短期と長期両方で戦略を立てている、多くのトレーダーが意識しています。
長期のサポート、レジスタンスラインに価格が近づき、値動きが止まり価格が反発する様子をチャートで確認できれば、ハイレバレッジを活かして反発する動きを取りに行くことができます。
キリ番とは、「キリがよい数字」のことで、例えば1.3000や150.00などの心理的に重要な数値を指します。
キリ番が水平線となっていることが多くあり、これはキリ番自体が多くのトレーダーに意識されている証です。
このようなポイントを狙うことで、ハイレバレッジを用いた短期トレードで効果的に利益を上げることが可能です。
ハイレバレッジで取引する際は水平線とキリ番を意識してみてください。成績が劇的に変化すること間違いなしです。
海外口座ではレバレッジ比率の選択肢が多く、ハイレバレッジが利用できるメリットがありますが、規制の及ばない分、守ってくれるものはなく当たり前ですが自己責任での取引がとなります。
海外ブローカーは他のブローカーに負けないサービスを提供するために、レバレッジを無制限にしたり、キャンペーンを行うことでお客さんにボーナスを配布することが多いです。
その代償として、出金ができなくなったり、最悪の場合ブローカーがなくなってしまうなどリスクもあるので注意が必要です。
